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高血圧の予防や血圧を下げる食べ物として「ダッシュ食」が効果を発揮する?

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アメリカで調査研究された「ダッシュ食」が高血圧を予防する

   

高血圧の悩みに「ダッシュ食」が効果的だと知っていましたか?

 

血圧が高めで悩んでいる・・・

高血圧と言われて気になる症状がある・・・

 

じつは、高血圧の基準とは、世界も日本も140/90 mmHgだと

されているんですが、

 

あなたはいかがでしょうか?

 

高血圧(140/90 mmHg以上)は、日本人の三大死因のうちの脳卒中や心臓病など、

生命に関わる病気を引き起こす最も大きな原因となっています。

 

ところが、高血圧は「サイレント・キラー(静かなる殺人者)」と呼ばれるように、

自覚症状がないため、日本に約4,300万人と推定されている高血圧患者のうち

実際に治療を受けているのは、約1,000万人に過ぎないといわれています。

 

そんな症状を少しでも改善する効果的な対策や健康法として、

いま欧米などを発信源として「ダッシュ食」が注目されているのです。

 

では、その「ダッシュ食」とは何か?

 

じつは「ダッシュ食」とは、高血圧の食事療法で、

英語の「Dietary Approaches to Stop Hypertension(高血圧を防ぐ食事方法)」

の頭文字をとった略語です。

 

この「ダッシュ食」は、アメリカで調査・研究され、

高血圧の改善に高い効果があると認められているんですね。

 

日本とアメリカでは、食文化の違いはありますが、

近年の食の欧米化が進む中で、日本人も高カロリー・高脂肪になりがちになるなど、

同じような食環境があり、日本人への有効性が認められています。

 

とくに、食塩の摂取量が多いといわれる日本人は、

減塩と「ダッシュ食」を組み合わせた食事療法によって、

血圧を効果的に下げることができるのです。

 

 

 

 

 日本人の死因のワースト3は高血圧に関係がある

 

厚生労働省の「人口動態統計」によりますと・・・、

 

日本人の死因のワースト3は、

1位、悪性新生物(ガン)、

2位、心疾患、

3位、脳血管疾患

という順位になっています。

 

このうち2位と3位は、心臓と脳の血管障害から起こるもので、

じつは高血圧と深い関係があるんですね。

 

ちなみに、WHO(世界保健機構)による高血圧の定義とは、

下の図のようになっています。

 

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 画像出典:WHOによる高血圧の分類

 

高血圧を放っておくと、「脳卒中」や「心筋梗塞」、「 心不全」といった

入院や手術が必要な大病の引き金になるのは言うまでもありません。

 

高血庄の状態が長くつづくと、しだいに動脈硬化が進行し、

命に関わるような脳や心臓の病気につながります。

 

動脈硬化が進むと、「脳卒中脳梗塞脳出血)」が起こりやすくなり、

心臓では「心筋梗塞」や「狭心症」などの危険が増加するのです。

 

さらに腎臓が硬化して機能低下が起こる「腎硬化症」が起こり、

症状がさらに進行すると、透析が必要になるような「腎不全」に陥ってしまいます。

 

また高血圧状態では心臓が血液を送り出すときに、常に強い圧力が必要となるため、

心臓が肥大していって「心肥大」となり、

さらに症状が進むと、「心不全」につながります。

 

高血圧を放置すると、その背景では命に関わるような

怖い病気が知らぬ間に進行しているのです。

 

かりに一命をとりとめても、「体の麻痺」や「言語障害」などの後遺症が残る場合があり、

患者さんの人生が大きく変わるだけでなく、介護が必要になるなど、

家族にとっての生活も変化せざるを得なくなってしまいます。

 

高血圧が「サイレント・キラー」と呼ばれるゆえんですね。

 

高血圧を予防し、健康に暮らしていくためには、

血圧を下げるようコントロールすることが重要なポイントになるのです。

 

最近の厚労省がおこなった健康調査によると、

高血圧の患者さんは全国で4300万人もいると推測されますが、

そのうち診察を受けているのは、約1千万人に過ぎないんですね。

 

ということは、日本人の12人に1人が高血圧で病院通いをしていることになります。

年間医療費は、1兆8,890億円という額に達しています。

 

また、残り3300万人のなかには、高血圧でも放置している人、

高血圧と気づいていない人もかなり含まれますので、要注意です。

  

高血圧の患者数は、およそ1千万人。

  

こうしいた状況の中で、国民の平均血圧が4mmHg下がると、 「脳卒中」による死亡を1万人、

心筋梗塞」による死亡を5,000人減らすことができるといわれているんですね。

 

では、どうやったら血圧を下げることができるのか?

 

そこで登場するのが注目の「ダッシュ食」というわけです。

 

 

高血圧の患者さんが「ダッシュ食」で改善され血圧が下がった

  

「ダッシュ食」とは、ある特定の食品やある特定の成分ではなく、

食品の組み合わせによって血圧をコントロールする食事療法です。

 

冒頭に書いたように「ダッシュ食」は、

「Dietary Approaches to Stop Hypertension(高血圧を防ぐ食事方法)」のこと。

 

高血圧の患者さんにこの食事法を続けてもらった研究では、

2ヶ月で平均11.4mmHg

も血圧が下がったと報告されています。

 

この食事法の最大のポイントとしては、

野菜・果物・ナッツなどから「塩分排出作用」のある

栄養素を多く摂取することだと言われています。

 

では、その栄養素とは何かというと・・・

カリウム

「カルシウム」

マグネシウム

この3種のミネラルなんですね。

 

ちなみに、理想とされる1日の目標摂取量は、

カリウム4700mg

カルシウム1240mg

マグネシウム500mg

(※1日2100kcal摂取の場合)

と言われています。

 

つまり、「ダッシュ食」の決め手は、

このカリウム、カルシウム、マグネシウム

というわけです。

 

食べ物でいえば、野菜、果物、低脂肪の乳製品、

あるいは、魚、大豆製品、海藻を積極的に食べるということ。

 

とくに野菜は、色が濃いものを増やすと、

カリウムの摂取を増やすことにつながります。

  

血圧を下げる効果を発揮する「ダッシュ食」の秘密とは?

  

では、「ダッシュ食」の3つの要素の、

それぞれの働きはどうなっているのか、見てみましょう。

 

まずは、カリウム

 

カリウムの主な働きは、

ナトリウムの排泄を促進して血圧を下げること。

 

私たちの体内では細胞内に多く含まれ、

ナトリウムとのバランスをとりながら、細胞の正常な働きをサポートします。

 

体内にナトリウムが増えすぎてしまうと、

カリウムが尿への排泄を促すよう働き、血圧を下げてくれます。

 

もしもカリウムをとり過ぎたとしても、

腎機能に障害がなければ、尿として排泄されるので、

過剰に摂りすぎるという心配はほとんどありません。

 

カリウムを多く含む食品としては、いも類、かぼちゃ、ほうれん草、春菊、

菜の花、大豆製品、アボカド、りんご、バナナ、すいか、海藻類などなどです。

  

つづいては、カルシウム。

 

カルシウムの主な働きは、他の栄養素との相互作用で降圧効果があること。

 

以前から、カルシウムには血圧降下作用があるといわれ、

その有効性を実証したのが、「ダッシュ食」の研究なのです。

 

ただし、カルシウム単独の作用というより、

カリウムマグネシウムなどの栄養素と一緒に摂取することで

相乗効果によって、血圧が下がるというわけです。

 

カルシウムを多く含む食品としては、

牛乳、ヨーグルト、菜の花、モロヘイヤ、小松菜、大根の葉、

ごま、小魚、豆腐などなど。

 

そして、三つめのマグネシウム

 

マグネシウムの働きは、カルシウムと作用して血圧を調整すること。

 

じつはマグネシウムは、カルシウムの働きと括抗する作用があり、

マグネシウムとカルシウムの摂取量が1対2というバランスが保たれると、

血圧調整がよりスムーズに行くんですね。

 

カルシウムは筋肉や血管の細胞に入りこんで、血管を収縮する働きがありますが、

マグネシウムはこの働きをバランスよく調整して、

必要以上の血管収縮を抑え、血管の拡張を促してくれるんですね。

 

まさに、マグネシウムとカルシウムは二人三脚。

一緒に活動することで、より効果を発揮してくれるわけです。

 

マグネシウムを多く含む食品としては、

アーモンド、カシューナッツ、ごま、大豆、納豆、ひじき、わかめ、などなど。

 

大豆製品、ナッツ類、海藻類などが、その代表選手です。

  

高血圧を予防・改善する食材のベスト3とは?

  

 そこで、カルシウム、マグネシウムカリウムを多く含む食材の

ベスト3を調べてみました。 まずは、カリウムのベスト3は・・・ 第1位 あおさ(乾) 3200 mg 第2位 あおのり(乾) 1300 mg 第3位 わかめ(素干し) 1100 mg

(食品100g当たりのカリウムの含有量)

 

つづいて、カルシウムのベスト3は・・・ 第1位 こんぶ(乾) 5300 mg 第2位 わかめ(素干し) 5200 mg 第3位 とろろこんぶ 4800 mg

(食品100g当たりのカルシウムの含有量)

 

そして、マグネシウムのベスト3は・・・ 第1位 干しえび 7100mg 第2位 煮干し 2200mg 第3位 桜えびの素干し 2000mg

(食品100g当たりのマグネシウムの含有量)

 

これらのベスト3を眺めていて、

気づいたこと、ありませんか?

 

そう・・・、あおさ、あおのり、わかめ、とろろこんぶ

こう並べると、はっきりします。

圧倒的に海藻類がベストスリーを占めているんですね。

 

じつは、マグネシウムに関しても、

第4位 えびの佃煮 1800 mg 第5位 ひじき(乾) 1400 mgという結果になっていて、

海藻のひじきが、第5位にランキングしています。

 

しかも、これら3要素のベストスリーは

いずれも海産物!

 

人類は海から誕生したといわれますが、

海産物は、まさに人類の原点ともいえる食べ物。

 

たとえば、最近わかめの栄養成分に関する研究が進み、

その驚くべきパワーが少しずつ明らかにされ注目を集めています。

 

とくに血圧を下げ、血液をサラサラにする効果があるといわれる

アルギン酸(ぬめりの成分)などの食物繊維や、

ガン細胞をやっつけるフコイダンやヨードなど、体に良い成分が、

わかめには豊富に含まれています。

 

アルギン酸は他の食物中の塩分と結びついて、塩分を体外に排出する働きをします。

これによって体内のナトリウムは減少し、血圧の上昇を抑えるわけです。

 

また、わかめに含まれるカリウムは、塩(Nacl)の中のナトリウムと入れ替わり、

塩化カリウムを作るので減塩効果があるといわれています。

 

高血圧を抑制するには、塩分を摂りすぎないことは大事ですが、

わかめを食べていると、その害をより少なくすることが出来るというわけです。

 

みそ汁の具にわかめという組み合わせは、

古くからの日本人の素晴らしい知恵だったんですね。

 

つまり、こうした海藻や海産物が、高血圧を予防し、

気になる症状を改善させる特効薬というわけです。

 

 

 高血圧の予防と改善のまとめ

   

高血圧の基準は、世界も日本も140/90 mmHg。

 

これよりも高い数値は、高血圧ということになります。

 

高血圧(140/90 mmHg以上)は、日本人の三大死因のうちの脳卒中や心臓病など、

生命に関わる病気を引き起こす最も大きな原因となる怖ろしい病気です。

 

ところが、高血圧は「サイレント・キラー(静かなる殺人者)」と呼ばれ、

自覚症状がないことが特徴なので、治療を受けるタイミングが、

どうしても遅くなってしまうんですね。

 

日本に約4,300万人と推定されている高血圧患者のうち

実際に治療を受けているのは、約四分の一の1,000万人に過ぎません。

 

そんな症状を少しでも改善する効果的な対策や健康法として、

いま注目されているのが「ダッシュ食」なのです。

 

ダッシュ食」は、アメリカで調査・研究され、

高血圧の改善に高い効果があると認められている食事法です。

 

この食事法の最大のポイントとしては、

野菜・果物・ナッツなどから「塩分排出作用」のある

栄養素を多く摂取すること。

 

その栄養素が、

カリウム

「カルシウム」

マグネシウム

この3種のミネラルなんですね。

 

食べ物でいえば、野菜、果物、低脂肪の乳製品、

あるいは、魚、大豆製品、海藻を積極的に食べるということ。

 

ちなみに、毎年5月17日は「高血圧の日」。

世界的に高血圧の啓発活動が行なわれています。

 

カルシウム、マグネシウムカリウムを多く含む食材の

ベスト3を中心に、バランスのいい食事をすることが、

 

高血圧退治のキーポイントというわけです。

 

 

 

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参考:日本高血圧学会